Image: 171024 VN『グリーングリーン OVERDRIVE EDITION』(2013年) 感想

ビジュアルノベル『グリーングリーン OVERDRIVE EDITION』(Overdrive & Groover / 2013年リメイク版)の感想。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。

本作は2001年10月に発売された『グリーングリーン』の2013年リメイク版。Windows XP, Vista, 7, 8対応。シナリオやボイスはほぼそのままに、CG書き直し、マウスジェスチャー操作やCG回想などベースシステム一新、OP/EDテーマ曲が作り直されている。リメイクの開発資金はクラウドファンディングで調達された(支援額2681万円 > 目標額1500万円)。

16年前の邂逅を思い返す

この作品をプレイするのは初めてだが、原作との出会いには少し特別な思い入れがある。

グリーングリーンは私が初めて「出会った」ギャルゲーだった。親の部屋で本棚を探っていたところ成人向け雑誌を見つけ、その後半のページにて4分の1くらいの枠で紹介されていたのがこれ。まあその邂逅は印象に残っているのだが、その後どうしたのかよく覚えていない。電話回線でネットに繋いでいた時代なので、ググったところで有用な情報がすぐ出てくるのは公式サイトくらいだろう。公式サイトといえども簡単な世界観・キャラ紹介のみで十分な情報はない。おまけにあの怪しげな内容だ。私もまだガキんちょだったので入手するためのお金も手段もなく、親に本を読んだことを暴露するわけにもいかず、その時は諦めたと思う。

少し後にアニメ化された。アニメは愛知県では放映されていなかったので、アニメ公式サイトの各話リストを追っかけていた。その当時他のアニメなんて興味なかったのに、今思えばどんだけそれに興味を持っていたのか、あるいは単に自分の視野が狭くそれしか興味が無かったのか。本作のシナリオライターにゼロ魔の原作者でもある故・ヤマグチノボル氏がいて、ゼロ魔の著者紹介で知ったときは驚きだった。私はゼロ魔でラノベ・アニメに浸かっていったので、これはもう運命なのかもしれない。

しかし、やはり作風が古く、過去のものは過去のものと言うことと、CG・ストーリーに期待を持てなかったので物欲がわかなかった。このリメイクはクラウドファンディングでの支援を受けて開発されたことを最近知って、ようやく手に取る気になった。

感想 (No.37)

ゲーム紹介やサンプルCGからしてB級な抜きゲーのように見えるが、ふたを開けてみれば真っ当な青春友情・恋愛もの。ただし舞台は「山奥の男子校」なので行動範囲は限られるだろうし、サブキャラも男くさい連中でドタバタコメディを盛り上げている。最近ではあまり見ない尖った設定だ。サボテンを持ち歩くヒロインというのも面白い。

ストーリーの流れとしては、関係が疎遠なヒロインと接触して交流を積み重ねていき、時にラッキースケベもありながら、困難を乗り越えて絆を深めていく(千歳は最初から好感度高め)。基本的には主人公がへたれで不器用、ヒロインも恋愛初心なため、ルートによってはお互いに好意を持っていることは明らかにも関わらず、告白せず不安を抱えたまま性交渉に至る。生粋の純愛派の人には苦手な展開だろう。デートシーンはあるが、恋人としてのシーンはほとんどなく、ルートによっては告白が成立しないまま終わる。外因を取り入れることはストーリーに動きを加える上で仕方ないと言え、泣きゲーの要素は必要だったのだろうか。そういうのは全く予想していなかった。双葉とさっぱり縁を切った若葉はともかく、早苗ルートの終わり方は最後まで何のけじめにもなっていないから胸くそ悪い。主人公はあそこまで世話を焼いていながら、入院後のあの扱いは何なんだろう。とにかく、軽く仕上げるなら全部グッドエンディングの方に持っていくか、このエンドにするならもっと丁寧にエンディングを作って欲しかった。

ED曲は各ルートに用意されていて、それぞれのヒロインの視点で歌詞が書かれている。演奏に打ち込みでなく生音を使うところはbamboo氏らしいこだわりで、感情の入れ様が変わってくる気がする。自分も昔少しだけギターを弾いていたために、弾いている様が頭に浮かんでくる。そこはヒロインに思いをはせるべきなのだけど。まあ、早苗・若葉ルートのエンドロールは歌詞を読んで涙流さずにはいられない。その前後のシナリオは今ひとつの出来だったが。

原作の絵(カバー絵や立ち絵)はヒロインが中性的で活気がありマンガにありがちな画風だったが、本作では目が丸っこく頬ブラシが入り、塗りも色鮮やかで可愛くなっている。CGは原作に比べればパースが改善されただろうけど、構図は相変わらず古くさい。それは原作リスペクトで意図的に残しているとしても、アニメ塗りのままというのはどうなん?10年前のゲームじゃあるまいし。ただ、自然の描写だけは非常によくできていた。CGを作り直したという割には画面解像度が640x480というところも気になった。HDじゃなくていいから1280x960とか、高解像度にするのは難しいことじゃないだろうに。

Hシーンは双葉ルートのみ2つ、他は1つずつしかないが、シーン1つでCG6枚使っているので枚数としては少なくない。しかし、文章量はこの程度だとやっぱり物足りない。早苗・若葉ルートのCGは画風と合っていてよかった。あとは双葉の私服立ち絵は可愛かったけど、Hシーンの1枚絵はイマイチ。

ヒロインやサブキャラは良い個性持ってるし、中盤まではコメディも微エロもよかったのに、終盤の盛り上げるところでシナリオが密にならず粗くなってエンディングは駆け足になり、詰めが甘くなった感じ。シリアス路線に進むならそこをちゃんとして欲しいし、コメディの明るさとエロを引っ張って軽いノリで終わらせるならその方がよかった。(2017/10/25完了)


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