Image: 180203 VN『貧は僕らの福の神』(2012年) 感想

ビジュアルノベル『貧は僕らの福の神』(ボンボンカンパニー / 2012年)の感想。18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。トップ画像はPUSH! 2012年6月号 pp.94-95より。

某画像共有サイトで見つけたあるH CGが気になって、その出所を探ってみたらこの作品だったのがきっかけ。言っていいものか迷うが、キャラデザが○とう○いぢ氏っぽいと思ったのは自分だけではあるまい。特に芳乃と真奈美はFlyable Heartのヒロインと被る。まあ似ているのは見た目だけで中身は違うし、色んなCGを見ていくと絵の特徴も少しずれているのだが、ぱっと見でそう勘違いしてもおかしくないレベルではある。

Image: 貧は僕らの福の神 Image: Flyable Heart

2012年という数字ではピンとこないが、4:3の画面とか画風・ストーリーとか作品全体的に見て前世代な感じがして、これが今と5年前の違いなのかとしみじみ思う。当時はギャルゲー専門誌を読む程度には情報通だったはずだが、この作品はあまり印象に残っていない。幸い、まだPUSH! 2012年6月号がとってあったので読み返してみたら、見開きのカタログがあって、これを読んで少し思い出した。確かにストーリー展開が気になる作品ではあったのだが、キャラクターに大きな魅力を感じなかったのと日常系ということから、優先順位が低かったんだと思う。

感想 (No.42)

シナリオ

まず、タイトルの「貧」を「巨」の対義語的な意味ととらえていたのは自分だけじゃないと思いたい。まあメインヒロインの吉乃は確かに貧乳だけど、その点がストーリー上重要な位置を占めるわけではない。

一般人から少しずれた価値観を持つ個性的なキャラクターに囲まれ、さらに貧乏神の祟りを受けて次々と騒動が起きるのだが、主人公らはそれを前向き・楽観的に受け止めるので、ドタバタコメディ+ほのぼの日常なテンポでストーリーが進む。告白シーンもその延長にあるので、等身大の恋に親近感・安心感を感じる一方で、感情への揺さぶりも大きくない。演出が乏しくいちゃラブもムードに欠ける。

共通ルートと個別ルートの長さは半々くらいで一般的・平均的な分配。個別ルートはそれぞれ異なるテーマへストーリーが進むが、その根底は愛と友情の繋がりという共通したテーマで一貫性を持っている点はよかった。特にお気に入りは、薫ルートの「貧乏でも最低限必要なお金がある。」ということに自覚していくところ。しかしあのエンディングは共感しがたい。薫の財をもたらす才能は人々のために活用されることが本来自然にあるべき姿だろうから、主人公自らは富を得ずとも、その能力を役立ててあげればいいのにね。

グラフィック

当時の水準を考慮して及第点。今の水準だとイエローゾーン(許容しがたい)。特に背景・演出は品質の落差が大きい。まあヒロインの一枚絵では背景が目立たない方がいいと言う見方もあるか。キャラによって原画の人が違うせいだと思うが、薫の絵だけ他と画風の違いが目立つ。

HシーンのCGは可愛さの中のエロさがあってよかった(特に吉乃の第3・4シーン、真奈美の第2・3シーン)。上目遣いとか俯瞰シチュが好きなのかもしれない。シチュエーションなら薫ルートもお気に入りだが、CGの出来が良くなくロリ巨乳という設定も活きていない。

システム

セーブスロット30個+オートセーブ10個とクイックセーブ。バックログジャンプはない。必要最低限のレベルとして、セーブスロットが少ないこと以外は不足ない。

総評

ストーリーとキャラクターはまあまあ良かったけど、シナリオ・グラフィック・演出その他が突出しない出来なゆえ評価しづらい。ラノベでもテレビでもなくリアルタイムな表現ができるゲームなのだから、演出はもうちょっと頑張って欲しい。あとはワンポイント何かプッシュする点を作って他と差別化を図るとか、特色を押し出していかないと埋もれてしまう。(2018/02/03完了)


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