Image: 141118 同人VN『まじかりて! 完全版』(2013年) 感想

同人VN『まじかりて! 完全版』(2013年冬リリース) 本編クリアまでの感想。のつもりだったけど、最後までまとめ。

サークルさんの怪しげな活動や経歴などはいざ知らず、たまたま店頭でパッケージを見かけて、並んでいる他の作品とは気合いの入れようが一段違うぞということで気になって購入しました。

どんなゲーム?(ゲーム紹介)

イラストを見ながら文章を読み進めて、ところどころで選択肢を選択する、いわゆるビジュアルノベル。男性キャラはほとんど登場せず、全年齢対象のゲームなのでHシーンはありません。マルチエンディングですが、初回プレイでは選択肢が制限されています。

Image: まじかりて 立ち絵

サークルさんのサイト(じっぱーそふと)にフリー版が公開されています。フリー版だけでも本編完結+フルボイスという豪華仕様。完全版はそれにCG(一枚絵)、追加シナリオを加えたもので、とらのあな各店舗もしくはWebショップで購入できます。

【とらのあなWebSite】まじかりて!完全版

あらすじ (パッケージ裏より)

女の子の友情の魔法を描いた学園マジックADV

「マジック部は廃部です」藤井小衣(ふじいこころ)はマジック部に所属する2年生。部長である引田夜都(ひきだないと)は小さなミスから、部を廃部寸前に追い込む。小衣は妹分である前田みつばと共に、廃部を撤回させるため勧誘運動を開始することになる。「マジック部に、入りませんか!」そんな勧誘の最中、隠れマジシャンである高木乃愛(たかぎだいあ)の存在を知ることになり、乃愛のマジックに小衣は一目惚れ。しかし、乃愛はマジック部なんてお遊びと言って小衣たちのことを突っぱねます。果たして小衣は乃愛を引き入れ、マジック部を立て直すことはできるのでしょうか?

マジック部を取り巻く日々は突飛な非日常で。―だけどいつか夢見た青春のタネが、ここにあります。

この先ネタバレがあります。ご注意下さい。

共通パート

プロローグでは『マジック』とは少しずれているような数学パズルが紹介されます。しかし、数学パズルをタネとしてそれによって起きる現象を見たとすれば、それもまたマジックの一つではないかと。そこから物語が始まります。

最初の場面から、演劇にあるような物語への興味を引かせる巧みな導入でした。

小衣が乃愛を部員として引き入れるためにマジックを披露する場面。演技者から見てマジックをどうエンターテインメントとして披露するのか、その一面を見てなるほどなぁと思いました。

そこから先はマジック部としての楽しい時間が過ぎていきます。

みつばルート

みつばは絵に描いたような妹キャラでとてもかわいいかったです、はい。(終)

これで終わってはただの独り言なのでストーリーに触れておきましょう。きっかけがどうであれ、小衣(とみつば)はマジックと深い繋がりがあった。みつばはマジックが好きじゃなかったが、小衣と一緒にやることでマジックが楽しかった。彼女にとってマジックは小衣との友情を繋ぎ止めるためのものだったわけです。そんな認識のすれ違いがあったものの、最後にはみつばからマジックを公で披露しようと提案するようになります。このルートは まじかりて の中では一番マジックから離れたエンドで、一瞬腑に落ちないと感じましたが、こういう形があってもいいと思いました。他のENDを全て見てからこれを見直すとみつばの立場がわかってなるほどと思うわけですが。

乃愛ルート

世界に名をはせるマジシャンにならなくても、そばでマジックを見て楽しんでくれる人がいる。それでいいじゃないか、というエンド。マジック部がそっちのけですが、まあ真っ当な終わりかただと思います。

夜都ルート(トゥルーEND)

夜都ルートと言うよりはマジック部復縁エンドでしょうか。意外な方向に話が進みましたね。みつばルートは小衣とみつばの繋がりでしたが、こちらはマジック部メンバーの繋がりをマジックで再確認させるものになりました。友情っていいですねー。

小衣ルート(ノーマルEND)

文化祭は成功して、真絹先生といちゃいちゃした後、ゲームを締めくくるようにして終わるエンドです。日常パートのまま終わっているのでノーマルエンドっぽいですね。この後に続くBAD ENDが衝撃的なのですが。。。

タイピングゲーム

このゲームはおまけ要素としてなぜかタイピングゲームが収録されています。劇中のセリフをタイピングしていくのですが、会話文が多いので難しいです。初めて挑戦したときはクリアできませんでしたが、2回目からはファイナルステージまですんなりクリアしました。ファイナルステージをクリアするとおまけに追加シーンが追加されます。これは誰得なんだw

ここまではフリー版にも含まれている要素です。ここから先は完全版の追加要素です。

みつばルートBAD END(小衣&みつば百合END)

みつばが頼れる相手は小衣しかいない。その意識を変えられないまま小衣とみつばが同棲生活を続けた結果、百合な関係になるEND。これはこれでアリだと思いますが、マジックやマジック部の意義が失われたという意味ではバッドエンドかな。

小衣ルートBAD END

ここまでに挙げたエンドは後に小衣が作り上げたフィクション小説の中の話であって、実際には文化祭の失敗から小衣はマジック部メンバーみんなと仲違いして疎遠になっていた、という超鬱エンド。でも文化祭までの出来事が事実であったなら、さすがにこの流れは不自然かと。

アフターストーリー Musical

真絹先生の学生時代のお話。何だかんだでマジック部のメンバーの味方だった真絹先生ですが、なぜそこまで親身に付き合ってくれたのか。こんな過去があったから、生徒にも同じ思いをさせたくなかったわけなんですね―。

アフターストーリー After

夜都ルートの続きから始まる後日談。

アフターストーリー Girls

小衣が元マジック部員3人と親友以上に仲良くなってしまうifストーリー。

アフターストーリー Interrupt

本編でみつばがハロウィンの日に路上でマジックを披露できるようになった、そのきっかけになった出来事の話。サイドストーリー。みつばのあらぬ姿を拝められるシーンがあります。ソフ倫の全年齢審査だったら100%NGだろうけどね。

アフターストーリー Circle of Magic

アフターストーリー Afterで夜都が卒業したさらに後の話。彼女たちにとってマジックは魔法。マジック部を台無しにしてしまったという過去は変えられないけれど、今からできること・やらなければならないことはないだろうか。この先に後悔しないためにも、彼女たちは今自分のやりたいことを精一杯やり抜く。

この手の話題はタブーかもしれませんが、ここまで小衣の行動だけに注目すると彼女は本当に右往左往して悩み苦労していますねw

作品をクリアしての感想 (No.20)

プロローグからして同人とは思えないほどストーリーの作り込みがすごいと思いました。イラストについて触れると、立ち絵がとてもかわいかったです。さすがにCG枚数は商業作品ほどはありませんが(完全版のおまけ要素ということもありますが)、いい引き立て役だったと思います。

同人にしてはボリュームが多いです。容量にして3.7GBあります。テキストをオートで進行したら25時間くらい掛かると思います。

マジックというあまり馴染みないテーマでしたが、知らないだけにむしろ面白かったです。そして彼女たちが好きなことにひたむきに取り組む姿はとてもまぶしく、励まされて温かい気持ちになりました。10年前の自分に読ませたかったです。でも私は今を生きているわけですから、今を後悔しないように、時間が許す限り好きなことやりたいことを遠慮せず悔いなくやりたいですね。 (2014/11/18完了)


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