Image: 161018 SB AWE64 Value オペアンプ交換

Sound Blaster AWE64 Value (CT4520) のライン出力のオペアンプを交換。もともと使われていたのがKA3403という奴で、イマイチの性能らしいので張り替えることにしました。オペアンプの交換はXonar Essenceサウンドカード以来、久々です。まあしかし、4回路入りオペアンプについての情報は少なく、入手性も悪いですね。

以下の候補を検討しました。わかりやすく2回路品の型番を併記しています。そちらの型番でググれば多くの情報が手に入るでしょう。

4回路オペアンプ KA3403 MC33079 NJM2745 OPA4134 OPA1604
2回路同等品 - MC33078 NJM4580 OPA2134 OPA1602
入力形式 バイポーラ バイポーラ バイポーラ FET バイポーラ
入力抵抗(MΩ) 1.0 3.3 10 10^7 50
入力オフセット電圧(mV) 1.5 0.15 0.3 0.5 0.1
出力短絡電流(mA) 20 29 50 40 70
THD 全高調波歪み(%) 0.1 0.002 0.0005 0.00008 0.00003
CMRR 同相信号除去比(dB) 90 100 110 100 120
利得帯域幅(MHz) 1.0 16 15 8 35
スルーレート(V/μs) 0.4 7.0 5.0 20 20
動作電圧(V) ±1.5 - ±18 ±3.0 - ±18 ±2.0 - ±9.5 ±2.5 - ±18 ±2.25 - ±18
動作温度(℃) 0 - +70 -40 - +85 -40 - +85 -55 - +125 -55 - +125
バラ売り価格(JPY) 67.00 102.00 x 616.00 645.00 (x2)

NJM2745は小売販売の情報が無く、またOPA1604はRSオンラインでの2個入の単価です。OPA4134はマルツで唯一オーディオ用として販売されていた4回路モノ。

KA3403以外はいずれもオーディオ用途をデータシートに明記している製品です。仕様から音質の良し悪しはわかりません。ここで数字だけ見てスルーレートがどうのこうのとか言い出す人は、オーディオ脳を疑った方がいいでしょう。

今回はMC33079を選びました。実際、AWE64 GoldやLive!の一部のロットではこれが使われているみたいです。このAWE64 Valueは送料含め500円で買ったものですから、600円のオペアンプなんて釣り合いませんし。後で気づきましたが、AWE64 Valueでの供給電圧±5.0VはMC33079の推奨動作電圧下限ぎりぎりで、データシートによるとスルーレートが若干落ちるのですが、まあいいでしょう。

CT8920(チップセット)からライン出力までの回路図を書いてみました。L側のみで、R側といくつかのチップコンデンサは省略。

Image: CT4520 ライン出力 回路図

オペアンプ2段目の繋がりが謎だったのですが、図に起こしてようやく理解できました。どうも1段目から分岐したL-Rがクロスして2段目に入力されているようです。これをAWEのチップセットが74HCT4053を介してオンオフを制御しています。オペアンプでLとRの共通の成分(同じ波形)を減衰させることになるわけですが、これはAWE32から実装された、サウンドからボイスを取り除く機能に使われていたようです。この部分は通常使われることはないでしょう。

作業に入るわけですが、SOP-ICの交換は慣れないもので、気を遣いました。フラックス塗りたくって、ハンダを一気に盛る方法は吸い取る段階で上手くいかなかったので、こてで足一本ずつ仕上げました。製造からおよそ20年経過するものなので、オペアンプ交換のついでにコンデンサも外してみましたが、計測したところ容量は抜けていませんでした。でも既に部品を買ってしまったので、これも交換しました。

Image: CT4520 ライン出力 回路図

改造後、最初にPCに取り付けたときはデバイスを認識せず滅茶苦茶焦りました。変な場所にハンダを付けてしまったのか、テスターの抵抗レンジで余計な場所を測定したのがまずかったのか、など。手入れや挿抜を数回繰り返しているうちに正常に認識されました。

改造後の感想ですが、音の傾向は変わっていないものの、解像度が上がって音の一つ一つが際立った気がします。特にPCM音源においてそこそこ違いが出ますが、MIDI音源(EMU8000)でもパーカッションが心地よく聴けるようになりました。高音域が鮮やかになったと言うより、低域から高域まで全体的に少し明瞭になった感じです。効果はまあまあ得られたんじゃないでしょうか。


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